【2023年6月度 HRog市場分析レポート】正社員・アルバイト・派遣の求人マーケット動向をチェック!

約100の求人情報ビッグデータから最短2クリックで簡単分析できる人材業界向け採用市場分析ツール『HRogチャート』を活用した「2023年6月度 HRog市場分析レポート」をお届けします。正社員・アルバイト・派遣それぞれの最新の求人動向や傾向を示す参考資料として、ぜひご活用ください。

2023年6月度のマーケット別サマリ
  • 正社員マーケットでは、「フルリモート」の求人件数が北海道で昨対増減 +118件。
  • アルバイトマーケットでは、「飲食/フード」系職種で昨対比+46,188件。
  • 派遣マーケットでは、「営業/事務/企画/管理」前月比+27,766件。

正社員マーケット

「フルリモート」の求人件数が北海道で昨対増減 +118件

2023年6月の正社員マーケットを2022年6月と比較し、仕事内容に「フルリモート」を含む求人数を勤務地都道府県別に調査しました。三大都市圏を除くと、北海道が+118件と最多でした。次いで宮城県が+25件、新潟県が+15件と続きます。

続いて、2023年6月5日におけるフルリモート求人と全体求人の月給下限平均額を都道府県別で比較調査しました。宮城県では、フルリモートの求人の月給下限平均額が全体求人の月給下限平均額を162,823円上回っており、フルリモート求人の給与が高い傾向にあります。

宮崎県のフルリモート求人を職種別で見てみると「ITエンジニア/IT系専門職」が39件で最多でした。また、勤務地が宮崎県のフルリモートITエンジニアの月給下限平均額を本社都道府県別で調査しました。東京が本社の企業の月給下限平均額は423,912円と他の県と比べて高い結果になりました。東京本社の企業が宮崎県のフルリモートエンジニアの給与を引き上げている様子が伺えます。

さらに同条件で月給下限平均額レンジを見てみると、ボリュームゾーンは25万円台と45万円台ですが、月給下限が100万円を超える求人もありました。

月給を「100万円~」と提示している「AKKODiSコンサルティング株式会社」の求人詳細を見てみると、新規事業の立ち上げに関わる幹部候補のメンバーを募集していました。IT・DXの推進をした経験や戦略立案に携わった経験が求められており、ITの専門知識に加え経営に精通しているハイクラス人材であることが条件とされています。
地方の給与水準は都市圏に比べて低い傾向にあります。そのため、都市圏でエンジニアの募集をかけて応募がない場合でも、フルリモートで勤務地を地方まで広げれば他企業と差別化できるでしょう。

アルバイト・パートマーケット

「飲食/フード」系職種で昨対比+46,188件

2023年6月のアルバイトマーケットでは、2022年6月と比較して「飲食/フード」系職種が46,188件求人数を増やしました。次いで「販売/接客/サービス」が+30,063件、「運輸/物流/配送/警備/作業/調査」が+18,844件と続いています。

「飲食/フード」の時給下限平均額を昨対比で比較してみると46円増加しており、人件費の上昇がうかがえます。また、NHKの「6月に値上げされる食品や飲料3500品目余」によると6月に3575品目の食品・飲料が値上げされるとしています。このことから、人件費や原材料費の高騰が飲食店の経営をひっ迫していることが分かります。

「飲食/フード」系職種の求人件数を企業別に調査したところ、サイゼリヤが昨対比+5,069件で最多となりました。次にすき屋が+5,040件、日清医療食品株式会社が+4,379件と続いています。

求人増加件数が最大となったサイゼリヤでは、多くの企業がDX化を進める中、あえての「アナログ戦略」で赤字から脱却しようとしています。

顧客親密性を最優先するために「来店客との接触回数を減らさない」方針を貫き、多くの飲食店が導入しているタッチパネルでの注文やロボットでの配膳は取り入れていません。その代わりに、価格改定を実施し1円単位の端数をなくして会計の効率を上げるなどの取り組みをしています。その結果小銭のやり取りは60~80%減り、会計にかかる時間も30%に減少しました。また1000円を目安にする客が増加し客単価も46円アップしました。

とはいえ、サイゼリヤはDXに消極的なわけではありません。サイゼリヤの堀埜社長は「DXはトップダウンではうまくいかない。まずはアナログトランスフォーメーションを進める。DXはその先にある」とコメントしています。人件費・原材料費の高騰が課題となる中、サイゼリヤは独自の戦略で効率化や売上アップを図っているようです。

派遣マーケット

「営業/事務/企画/管理」は+27,766件 

2023年6月の派遣マーケットを職種別に前月比で調査したところ、「営業/事務/企画/管理」が+27,766件と増加しました。また同職種の時給下限平均額は2023年6月5日時点で1,500円となっています。次いで「ファッション/アパレル/インテリア」の求人件数が前月比+5,215件(1,409円)、「販売/接客/サービス」が+3,654件(1,385円)と続きました。

「営業/事務/企画/管理」では株式会社リクルートスタッフィングの求人が増加

「営業/事務/企画/管理」系職種の求人件数を企業別に調査したところ、株式会社リクルートスタッフィングが前月比+19,205件で最多となりました。次にパーソルテンプスタッフ株式会社が+14,418件、パーソルマーケティング株式会社が+3,070件と続いています。

株式会社リクルートスタッフィングの求人を、全職種において勤務地都道府県別に調査したところ、東京都の求人が前月比+12,562件となっています。次いで大阪府が+2,052件、神奈川県が+1,132件と続きました。

求人マーケットを”語る”とは?

クライアントの役に立つことで、自分が選ばれる営業となることができます。そのためには求人マーケットの情報提供が重要です。ただ情報を提供するだけでなく、裏付けデータの深掘りで「根拠」を持って求人マーケットを”語る”ことで信頼性を向上できます。

また、商談で自信を持って提案するためには事前の準備が重要です。ここでは求人マーケットを”語る”ために必要な手順を紹介します。本記事も「HRogチャート」を使用し、同様の手順によって作成しています。

①データを集める:求人サイトや市場分析ツールからマーケット情報を収集
②データを編集する:Excelやスプレッドシートで集めたデータを調査
③データを深掘る:企業のIRやニュースを検索し、採用のニーズを探る
④データを可視化する:クライアントに提案できるようスライドや資料にまとめる

このようにデータから見える各社の求人動向とニュースやIR情報等を合わせることで、各企業の採用ニーズを探ることができます。またクライアントの採用競合となる企業の動きも情報として提供することで、営業として信頼される関係性を作れるのではないでしょうか。

ぜひ参考にして営業に役立ててくださいね!

参考:本レポートで使用したデータ元「HRogチャート」とは?

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