【2021年10月改訂版】最低賃金改定で給与はどうなった? 都道府県別・時給ランキング!

こんにちは、HRog編集部の舟橋です!2021年10月、最低賃金の改定が行われました。今回の引き上げ幅は28円~32円と、過去最大の大幅改定となりましたが、実際の求人にはどのように影響したのでしょうか。

今回は各都道府県の最低賃金と実際の平均時給の差を比較し、「羽振りのいい県」をランキング化。また、改定前と改定後で求人件数と時給がどう動いたか、 HRog運営会社のゴーリストが収集しているHRogリストのデータを元に、HRog編集部が調査しました。

記事を最後までお読みいただいた方には、本調査で使用した都道府県別の時給分布データをプレゼントしております。ぜひご一読ください。

羽振りのいい県はどこ?最低賃金と時給の差額ランキング

最低賃金と時給の差額ランキング

集計対象日  :2021年10月25日
集計対象媒体 :タウンワーク、バイトル、マイナビバイト(五十音順)
集計方法   :10月最終月曜日の各都道府県の平均下限時給を集計、差を比較
その他集計条件:雇用形態を「アルバイト」「パート」に絞って集計

平均時給が最低賃金よりももっとも上振れていたのは千葉県で、差額は215円でした。次いで東京都が211円、滋賀県が190円と続きます。

関東地方は7都県全てが14位までにランクイン。差額は215円~159円で上位に集まりました。近畿地方も3位の滋賀県をはじめとして上位~中位に位置しています。中部地方、四国地方は比較的まんべんなく分散する形となりました。

差額が少なかったのは東北・北海道地方、九州・沖縄地方、中国地方です。中でも中国地方は5県とも34位以下に位置し、関東地方と対照的な結果になりました。もっとも差額の少なかった県は山口県の92円で、全都道府県で唯一100円を下回りました。全体として、最低賃金が低い都道府県は差額も小さくなる傾向があるようです。

ハローワークと求人媒体の時給分布比較

次に、ハローワークと求人媒体の時給分布を比較してみます。

HRogリストのデータを元に作成

ハローワークはグラフの左側に山があり、時給の低い求人が多いことが分かります。求人媒体のグラフは右寄りで、1000円をピークにハローワークよりも時給が高めの求人を多く掲載しています。ハローワークは掲載が無料で、採用にコストをかけられない企業が使いやすいのに対して、求人媒体はある程度お金をかけてでも採用したい企業が多く、時給も高くなる傾向があります。

時給分布はどう推移した?

最後に、東京都と北海道をピックアップし、求人媒体とハローワークそれぞれでの、最低賃金改定前後の時給推移を見ていきます。

HRogリストのデータを元に作成
最低賃金改定前後の時給分布推移(東京都・北海道)

集計対象日  :2021年8月30日、2021年10月25日
集計対象媒体 :タウンワーク、バイトル、マイナビバイト(五十音順)、ハローワーク
集計方法   :8月最終月曜日と10月最終月曜日の時給ごとの出稿件数を集計、差を比較
その他集計条件:雇用形態を「アルバイト」「パート」に絞って集計

東京では、1013円から1041円への改定が行われました。その結果、 媒体・ハローワークともに1013円と1020円の求人がほぼ無くなり、新たな最低時給である1041円の求人と、その付近でキリのいい1050円の求人が急増しました。ハローワークでは、1050円の求人が占める割合が、改定前に最も多かった1100円の割合を超えています。一方で、1100円以降の求人数には大きな変動が見られませんでした。

HRogリストのデータを元に作成

北海道は861円から889円に改定されました。グラフを見てみると、東京と同じように861円と870円の求人が一掃され、新たな最低時給である889円と890円の求人が急増しました。900円以上の求人は微増したものの、それほど大きな変動はありません。東京・北海道ともに、最低賃金改定の影響は最低ラインの押し上げに留まったようです。

まとめ

今回は最低賃金の改定が求人に与えた影響について調査しました。

都道府県別の差額ランキングでは、関東地方が上位に集まる結果となりました。求人数が多い首都圏では、他社との差別化のために最低賃金よりも高い時給で出稿する企業が多いのではないでしょうか。

影響は最低賃金周辺の求人が移動しただけに留まり、大局的に大きな変化はありませんでした。一方で今回は史上最高の引き上げ幅だったこともあり、最低賃金ラインで出稿している企業にとっては苦しい改定となりました。

最低賃金を全国一律1,500円にすることを目指す動きもあり、今後も最低賃金の引き上げについて議論が続くと思われます。それが雇用にどう影響していくのか、編集部では引き続き注目していきます。

おまけ

今回、本記事で利用した都道府県別の給与分布データを無料でプレゼントしております。各エリアでどの給与帯にどれだけの求人が出されているのか、一覧でご覧いただけます。ご興味のある方は下記からお気軽にダウンロードください。

【無料】都道府県別・給与分布データ プレゼント

集計対象媒体:タウンワーク、バイトル、マイナビバイト、ハローワーク
集計対象期間:2021年10月25日

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