転職活動を行う求職者の大半は、より条件の良い転職先を求めて、同時に複数の人材紹介会社を利用しています。このような中、キャリアアドバイザーの介在価値も年々高まってきていると言えるでしょう。
求職者に応募承諾を取り、面談後の内定承諾までをスムーズに進めるためには、キャリアアドバイザーとしてどのような能力やスキルが必要とされるのでしょうか。今回は、求職者と企業をマッチングするために必要なフォローのコツをご紹介します。
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目次
人材紹介のフロー ~応募から内定承諾まで~
近年の採用市場は求職者にとって選択肢の多い「売り市場」が続いており、企業は採用を行っても人材獲得が難しく、人材紹介会社を利用する企業が多いのが現状です。
また、求職者の立場からも人材紹介会社を利用するメリットは多く、専任のキャリアアドバイザーと共に自己分析や面接のトレーニングをするなど、転職を成功させるための準備を進める方も多くいます。
企業と求職者の間に立ち、両者にとって最適なマッチングすることが人材紹介会社やキャリアアドバイザーの役割です。キャリアアドバイザーが行う人材紹介のフローは以下の通りです。
①求職者のスキル・条件・希望をヒアリング
②上記にあった企業をピックアップし、求人票を見せて応募を促す
③求職者が応募することを決める(応募承諾)
④求職者と企業の面談を設定
⑤双方マッチングすれば内定(内定承諾)
キャリアアドバイザーが紹介した求人企業に対し、求職者が「応募する意思を固める」ことを「応募承諾」といいます。
内定や入社後間もなく辞退することや退職することのないよう、応募を促す際には、求職者の希望や意欲を確認しながら進めることが大切です。
求人に応募した企業と求職者が面談をし、双方がマッチングすることで内定が決まります。「内定承諾」とは求職者が内定をもらった企業へ入社する意思を固めることを指す言葉です。求職者の意思を書面で残すために、内定承諾書の提出を求める場合もあります。
求職者へのアプローチから応募承諾までのフォローのコツ3つ
求職者と企業のマッチングをすることが、キャリアアドバイザーの大きなミッションです。求職者を最良な転職へと導くためには、求職者個人とより良い信頼関係を築くことがポイントとなります。応募承諾を得るために、キャリアアドバイザーとしてできる求職者へのフォローのコツを紹介します。
人材紹介会社に登録する求職者は、現在の職場に様々な課題を感じて転職活動を行っています。キャリアアドバイザーが求職者本人のことを深く理解し、課題としっかり向き合わなければなりません。質問をしながらヒアリングを繰り返し、求職者の深くにある本当のニーズや課題を聞き出すことでマッチングを成功に導きます。
応募承諾を得るためだけの表面的な案件紹介では、内定後や入社後にミスマッチが起こることが考えらます。ミスマッチを防ぐためにも、応募承諾を得る前の早い段階で求職者の本音を引き出し、正確に把握しておくことが求められます。
求職者に求人を紹介する上で、企業と求人の内容を深く理解しておくこともキャリアアドバイザーの重要な役割です。その業界や企業理念を踏まえ、将来性や魅力をアピールすることで、求職者の心に響く案件紹介が出来るでしょう。
キャリアアドバイザーとして、企業の経営者や採用担当者にヒアリングをする機会があれば、積極的に時間をとりましょう。現状だけでなく、企業が抱えている中長期的な課題まで熟知出来るような質問を繰り返すことが重要です。
求職者と企業のマッチングを考えるとき、短期的な売上の拡大を追わないことも重要です。人材紹介会社は、内定を獲得して売上を立てるため、応募承諾率を上げることにだけ目が向く場合もあるでしょう。
しかし、目先の短期的な数値だけを追ってしまうと、中長期的な課題の解決となるマッチングからは遠ざかってしまうパターンもあります。「求職者が入社後に活躍できる企業の提案ができているのか」を意識した案件紹介が重要と言えるでしょう。
面談後の内定承諾から入社までのフォローのコツ3つ
求職者が応募承諾をした後、面談で双方がマッチングすると内定が決まります。内定が決まってから入社日までの期間、求職者の転職へのモチベーションを維持し、入社まで導くためには、どのようなフォローが必要なのでしょうか。内定後フォローのコツをまとめてみました。
内定が出たら、改めて企業側の評価を求職者に伝えましょう。入社後に任せたい業務や企業から期待されていることなどをフィードバックします。働いている自分の姿をイメージ出来るよう、入社後の働き方などを共有できると、求職者の入社意欲も高まるでしょう。
評価のポイントと併せて、再度その企業の魅力について説明をすることも効果的です。求職者が不安や後悔のないよう転職をサポートすることが求められます。
求職者に代わって、内定後の待遇面や条件の交渉、入社日の調整を行うこともキャリアアドバイザーの大切な業務です。双方の状況に応じて、臨機応変に交渉をする必要があるでしょう。
給与面の交渉など、求職者が直接企業とやり取りすることが難しい交渉も発生します。常に求職者に寄り添い、考えを把握することが、信頼されるキャリアアドバイザーとして求められる能力と言えるでしょう。
「内定が出たらキャリアアドバイザーの仕事は終わり」というわけではありません。入社までの間も、求職者と定期的に連絡を取り、いつでも相談に乗れるようにしておきましょう。
内定から入社までの期間が長い場合は、入社までのスケージュールを作成しタイムラインを見せることも、不安を取り除く効果的なフォローになります。
求職者の理解と細やかなフォローが応募承諾・内定承諾につながる
キャリアアドバイザーの業務は、求職者と企業をマッチングさせるために、双方の深いニーズや課題を読み取ることが重要です。目先の課題ではなく、中長期的な課題の解決方法を提案することで、内定へとつながる案件提供が出来るでしょう。
求職者の迷いや不安を取り除くためには、面談前から入社までの細やかなフォローが大切です。求職者や企業との間に築いた信頼関係を土台とし、本質的なキャリアコンサルティングを行いましょう。
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(HRog編集部)