2020年卒の大学生、大学院生を対象として実施されたHR総研による「就職活動動向調査(6月)」では、年間を通して最も活用された就職サイトや、インターンシップ先への正式応募の有無、インターンシップ先からの内定獲得の状況などが報告されています。 |
通過エントリーシートを公開する「ONE CAREER」が大躍進
2018年6月から1年間を通じて「年間を通して最も活用した就職サイト」では昨年とは大きく異なる結果となりました。文系では「マイナビ」「リクナビ」が1位、2位を堅持。支持率はそれぞれ8ポイント、6ポイント減少しました。新しく3位に入ったのが「ONE CAREER」。理系では「マイナビ」が12ポイントも減少したのに対して、もともと理系に強いと言われていた「リクナビ」が逆に1ポイント伸ばし順位を逆転しました。また理系でも4位に「ONE CAREER」がランクインし、上位に食い込む結果となりました。
新卒採用市場におけるパワーバランスの変化
「ONE CAREER」に対する学生達の評価は「面接内容、ESなど実際のものがわかる」「選考体験談が非常に役に立った」「上位大学の先輩方のESがたくさんあり、選考フローも細かく書かれていた」といった意見が挙げられています。目的の企業への選考を通過するノウハウやヒントがあることが上位にランクインする要因となったようです。このことから、就職情報サイトを運営するメディアと学生とのパワーバランスが変化してきていることが伺えます。
インターンシップ参加先に1社も応募しなかった学生は2割以下
一方、インターンシップ先への正式応募の有無については「応募していない」学生は文系で17%、理系で11%と2割を切る結果となりました。「参加したすべての企業に応募した」学生は文系で22%、理系では27%となっており、残りの6割強の学生は「参加した一部の企業に応募した」としています。このことからインターンシップへの参加が企業への志望動機に働きかけていることが分かります。
インターンシップ先から内定を取得した学生が半数以上
インターンシップ先からの内定獲得の状況については、文系では52%、理系では64%の学生が「内定が出た」と回答してます。半数以上の学生が内定に繋がったことは、インターンシップへの参加が就活に有利に働くことが見て取れます。参加したことで早期の選考会に進めることもあれば、より深く企業を理解することができ、ESや面接で深い話ができるようになることが内定獲得に繋がっているようです。
今回の調査結果から、新卒マーケットにおいてインターンシップの重要性が増してきていることが分かりました。今後の動向にも注目です。
【調査概要】
調査名称:【HR総研】「2020年卒学生 就職活動動向調査」
調査主体:HR総研(ProFuture株式会社)
調査協力:「楽天みん就」
調査対象:2020年卒の大学生・大学院生
調査方法:webアンケート
調査期間:2019年6月12日~6月25日
有効回答:1,750名(文系:1,098名,理系:652名)
【参考URL】
「2020年卒学生 就職活動動向調査(6月)」結果報告【1】
就活サイトONE CAREER