パーソルキャリア株式会社は、同社が運営する転職サービス「doda(デューダ)」において、仕事に対する満足度調査を実施し、このうち女性の回答に絞って集計した結果を発表した。同調査では全112職種・15,000人を対象とし、現在就いている職種の満足度を「総合」「仕事内容」「給与・待遇」「労働時間」「職場環境」の5つの指標に分けて集計した。
調査結果は以下の通り。
総合満足度1位の職種は「品質管理・品質保証・分析・評価(医療系)」だった。「品質管理・品質保証・分析・評価(医療系)」は、医薬品や医療機器に関して原材料から製造段階、最終製品の出荷後まで品質チェックを行い、安全性や有効性を維持する仕事である。
昨年はランキング圏外だったが、新型コロナウイルスの影響で「命を救う仕事をしていると実感できる」「病院内でも不可欠な仕事になった」など社会への貢献を実感する機会が増え、飛躍的に順位を上げた。
総合満足度2位は「研究(医療系)」だった。もともと専門性が高く仕事内容とやりたいことの一致度合いが高い職種であることに加え、コロナ禍で医療の重要性が上がる中で、研究を通じて医療の発展に貢献したいと意欲を高める人が増えていると考えられる。その他にも4位に「薬事」、11位に「臨床開発関連」がランクインするなど、医療系専門職が順位を上げている。
全職種の女性の平均点を見てみると、「総合」が60.1点、「仕事内容」が64.1点、「給与・待遇」が54.2点、「労働時間」が69.8点、「職場環境」が63.2点だった。「給与」がややポイントを落としたものの、ほぼ昨年と同じ結果となった。
5つの指標のうち最も点数が高かった「労働時間」については、全体での調査結果と同様にリモートワーク導入による満足度の向上が見られた。特に子育て世代からは「通勤時間を家事に充てられるようになり、時短勤務からフルタイムに戻すことができた」「気持ちの面で余裕ができ、家族と過ごす時間に重きを置くようになった」など、仕事と家庭の両立を喜ぶコメントが寄せられた。
また、「業績が落ち仕事が減っても、給与は保証されていて感謝している」「改めてチームやメンバーのありがたみを再確認できた」など、コロナ禍をきっかけに今まで当たり前に感じていた会社や仲間のありがたみを再認識したという人もいた。その一方で、コロナ禍でも体制や働き方が変わらなかった企業では「テレワーク導入を検討してもらえなかった」「コロナ対策もなく、コロナ前とまったく変わっていない」など、企業の対応に不信感を覚える声も上がっており、未曾有の事態への対応が明暗を分けた結果となった。
詳細結果はコチラ
2021年の仕事満足度には、良くも悪くもコロナ禍が大きく影響した。緊急事態宣言の解除を受けてリモートワークから出社に戻す企業もある中で、来年度は満足度がどう変わっていくか注目したい。
実施期間:2021年8月19日~2021年8月23日
対象者:22歳~59歳の男女
雇用形態:正社員
調査方法:ネットリサーチ会社を利用したインターネット調査
有効回答数:15,000件
※正社員の地域・年代・性別に合わせて実施、女性の回答をピックアップしてランキング選定
【参考URL】転職サービス「doda」が女性の仕事満足度ランキング2021を発表 全112職種・15,000人大調査の結果、女性の仕事満足度1位は「品質管理・品質保証・分析・評価(医療系)」