2021年の平均年収は403万円で昨年から6万円の減少、パーソルキャリア株式会社調査

新型コロナウイルスの感染状況は落ち着いてきたが、その影響は様々な分野に広がった。パーソルキャリア株式会社の調査では、業績不振による給与や賞与のカット、営業時間の短縮による残業代の減少など、収入面での変化が見られた。

パーソルキャリア株式会社は、同社が運営する転職サービス「doda(デューダ)」において、「平均年収ランキング2021」を発表した。

調査結果は以下の通り。

「専門職」がトップ10の半数にランクイン

職種別の平均年収を調査したところ、1位は「投資銀行業務」で903万円、2位は「運用(ファンドマネジャー/ディーラー)」で744万円、3位は営業系の「MR」で713万円という結果となった。金融系専門職や技術系専門職が多くランクインしており、ニーズの高さや裁量の大きさが高収入に繋がっていると考えられる。

昨年からの年収額の上げ幅で見ると、1位は「プロジェクトマネジメント」の昨対比+132万円で、大幅な増加となった。コロナ禍でDX推進やロボット技術などの需要が高まっていることが要因と考えられる。

業種別ではトップ10のうち9つが「メーカー」「金融」「メディカル」系

業種別の平均年収を調査したところ、1位は「投信/投資顧問」で662万円、2位は「たばこ」で652万円、3位は「医薬品メーカー」で628万円という結果で、昨年と同様の順位となった。昨年からの変化が大きかったのは、昨対比+57万円の「ゲーム/アミューズメント機器メーカー」や、昨対比+51万円の「住宅ローン」でどちらも昨年から20位以上順位を上げた。「ゲーム/アミューズメント機器メーカー」については、コロナ禍による巣ごもり需要でゲーム市場が活性化したことが平均年収の上昇に繋がっている。

2021年の全体の平均年収は403万円で昨年からマイナス6万円となり、2017年以降の5年間で最も低い結果になった。様々な業種・職種において、新型コロナウイルスによる影響があったと考えられる、一方で、IT業界や医療業界はニーズの高まりとともに平均年収がアップしており、今後も求人情報の増加が考えられる。来年以降の動きにも注目したい。

詳細結果はコチラ

調査概要

調査期間:2020年9月~2021年8月
調査方法:インターネット調査
調査対象:2020年9月~2021年8月末までの間にdodaエージェントサービスに登録した20~65歳の正社員男女
有効回答数:45万件

【参考記事】転職サービス「doda(デューダ)」、「平均年収ランキング2021」を発表 正社員の平均年収は403万円。コロナ影響で昨年より6万円減