学生が適正だと感じる初任給が上昇傾向「25万円~29万円」は前年比9.3ポイント増、株式会社学情調査

近年、新卒採用は売り手市場が続いており、人材獲得のために初任給アップを掲げる企業が相次いでいる。

株式会社学情は、2025年卒業予定の大学生・大学院生を対象に初任給に関する調査を行った。

調査結果は以下の通り。

初任給を引き上げる企業・専門性や能力に応じて初任給を設定する企業に対し92.4%が「志望度が上がる」と回答

初任給を引き上げる企業や、専門性や能力に応じて初任給を設定する企業について志望度が上がるか尋ねたところ、92.4%の学生が「志望度が上がる」または「どちらかと言えば志望度が上がる」と回答した。理由として「初任給を引き上げる企業が増えているので、変化に対応している企業は好感が持てる」や「企業が個人の能力を評価しようとしていることが分かる」が挙げられた。

83.4%の学生が就職先選びにおいて初任給を重要視

就職において、初任給をどの程度意識するか尋ねたところ、83.4%が「最も重視している」または「最優先ではないが重視している」と回答した。「物価が上がっているので、初任給は重視している」や「初任給だけでなく、その後の昇給イメージも重視している」といった意見が寄せられた。

学生が適正だと感じる初任給は上昇傾向。「月収25~29万円」の回答が、前年比9.3ポイント増加

適正だと感じる初任給の額を尋ねたところ、「月収20〜24万円」が45.6%で最多であった。次いで「月収25〜29万円」が38.1%、「月収30〜34万円」が9.4%と続く。2022年に、24年卒学生を対象に実施した調査と比較すると、「月収20〜24万円」の回答は12.9ポイント減少した。一方「月収25万円〜29万円」の回答は9.3ポイント増加しており、学生が適正だと感じる初任給の金額は、上昇傾向にあると分かる。

詳細結果はコチラ

今回の調査では、学生は就職先選びにおいて初任給を重視しており、期待する初任給の額も上昇傾向にあることが分かった。また専門性や能力に応じた給与設定を評価する声も多い。最近では、職種や能力に応じた給与制度を導入する企業も増えている。こうした学生の希望も受け、今後は新卒採用においてもジョブ型採用や柔軟な給与制度がより広がっていくかもしれない。

調査概要

・調査期間:2023年8月24日~2023年9月6日
・調査機関:株式会社学情
・調査対象:「あさがくナビ2025(ダイレクトリクルーティングサイト会員数No.1)」へのサイト来訪者
・有効回答数:373件
・調査方法:Web上でのアンケート調査

【参考URL】初任給が高い企業は「志望度が上がる」の回答が9割に迫る。学生が適正だと感じる、初任給の金額は上昇の傾向