パーソルキャリア株式会社とNEC、外国人ITエンジニア向け人材採用サービスの実証実験を開始

近年、日本におけるIT人材不足が深刻になっており、獲得競争が激化している。そのような中、日本経済の更なる活性化を図り、競争力を高めていくためには、優秀な人材を海外から呼び込み、定着させることが重要だ。一方で、新型コロナウイルス感染症の影響拡大により、採用活動や就労形態はオンライン化が加速。求人企業側は転職希望者の能力の見極めがより重要になっている。

これを受け、パーソルキャリア株式会社と日本電気株式会社は、2020年8月から国をまたぐ新しいダイレクトリクルーティングサービスの実証実験を開始する。対象は、インドのITエンジニアと外国人ITエンジニアの採用を検討する日本企業だ。検証内容および実証実験の概要は以下の通り。

検証内容

・日本での就労を希望するインド在住ITエンジニアのニーズ調査
・日本の求人企業の採用負担削減効果
・プログラミングスキルチェックの妥当性

本実証実験には、GMOインターネット株式会社、株式会社ワイヤードビーンズなど計6社の日本企業が参画し、インド在住のITエンジニアを対象に採用活動を実施。インド在住のITエンジニアは、現地でITスキルテストを行い、公平に自分の経験・スキル・実績を証明し、自身の履歴書やスキル情報の真正性を担保する。これにより、求人企業は採用後のミスマッチ防止が期待できるようだ。また、本実証実験では、NECが独自に開発したブロックチェーン技術とAONT技術を用いたスマートフォンアプリを使用する。

なお、本実証実験での結果を踏まえ、NECは2020年度中のダイレクトリクルーティングサービス開始を目指している。新型コロナウイルス感染症の影響を考慮し、今後のインドおよび日本の採用、就労環境の変化に対応するサービスのあり方についても検討する方針だ。

新型コロナウィルスにより国外へ行くことが難しくなっている現代において、インドと日本の国をまたぐ本実証実験は、ITエンジニア人材の不足に悩む企業からも注目を集めそうだ。

【参考URL】パーソルキャリアとNEC、ブロックチェーン技術を用い、 外国人ITエンジニア向け人材採用サービスの実証実験を開始