採用の成否を分けるのは「カルチャーフィットした人材を採用できたか」、Thinkings株式会社調査

Thinkings株式会社は2021年5月24日、採用担当者1094名を対象にコロナ禍を含む直近3年程度における採用活動の実態を調査し、結果を「採用のホンネ」特設サイトに公開した。詳細は以下の通り。

採用ツール導入も3割が多忙化、 採用人材の質も「変化なし・低下」6割超え

直近3年の間に新たに採用ツールを導入したか尋ねたところ、44%にあたる490名が「求人媒体」「オンライン面接ツール」「適性検査・web検査ツール」などの採用ツールを新たに導入したと回答した。一方で、新たな採用ツールの導入によって「とても忙しくなった」「すこし忙しくなった」と感じている人は合計で36.7%だった。また採用した人材の質については、「変わらない」「少し低下した」「大きく低下した」「わからない」との回答が合計で67.5%と、採用ツールの導入で採用人材の質が確実に向上した企業は限定的であると分かった。

採用活動への不安47.6%、オンライン面接への対応などに不安

自社における現状の採用活動に不安を感じるか尋ねたところ、「とても不安と感じる」「まあまあ不安と感じる」と回答した人は47.6%にのぼった。不安に感じる点として、「オンライン面接での対面と異なった対応のテクニック」や 「自社に適した募集方法やツール選定」などの採用手法が挙げられた。また、現状の採用活動について改善の余地はあると思うか尋ねたところ、「とても感じる」「まあまあ感じる」と回答した人は60.3%だった。

採用の成否を分けるのは「カルチャーにマッチした人材採用」かどうか

自社の採用活動への評価について、「自社の採用活動がうまくいっていると感じている採用担当者」と「うまくいっていないと感じている採用担当者」で比較したところ、「うまくいっていないと感じている採用担当者」は各項目で軒並み低いポイントとなった。特に「自社カルチャーにマッチした人材が採用できている」と回答した採用担当者は、「うまくいっている」で24.8%、「うまくいっていない」で8.3%と両者間で16.5%の差があった。カルチャーフィットの成否が採用の成否を分けていることがうかがえる。

今回の調査で、経営環境や働き方の変化、コロナの影響によって採用担当者が苦戦している実態が明らかになった。今後は「経営層と密に連携し採用基準を明確化できているか」「自社に最適な採用手法をとれているか」「カルチャーマッチも踏まえて応募者一人ひとりと向き合えているか」など、採用の解像度を高める取り組みが重要となるだろう。

詳細結果はコチラ

調査概要

調査名:「採用活動の実態調査2021」
対象:全国の20~90代男女・採用担当者1094名
調査時期:2021年4月12日~4月15日
調査方法:インターネット調査

【参考URL】<採用のホンネ>採用担当者1000人に聞いた、コロナ禍の採用現場。環境変化が激しい今こそ注目すべきは「採用の解像度」