昨今、新型コロナウイルスの影響で企業を取り巻く環境は大きく変化している。その変化のなかで、自律的なキャリア形成を社員に求める企業が増えている。一方で、キャリア資産が可視化できず施策の効果が測れないことが課題となっている。
マルチステージの人生を生きるために重視されている「無形資産」のこと。無形資産として代表的なものは、スキル、知識、友人、家族、肉体的・精神的健康、ネットワークなどが挙げられる。
この状況を受けパーソルプロセス&テクノロジー株式会社はキャリア資産を独自の三つの要素に分解して可視化し、ビジネスパーソンを対象に「キャリア資産実態調査」を実施した。
調査結果は以下の通り。
キャリア資産について企業の社員数別に見てみると、500名以上の企業でキャリア資産が高い傾向にあることがわかった。大企業で取り組んでいる働き方改革の推進や、人材開発・キャリア開発などの人事施策の効果がキャリア資産の形成に関係していると推察される。
キャリア資産を業種別にみると、情報通信業でキャリア資産が高い傾向にあることがわかった。一方金融業界では、生産性資産が最も高い結果が出るなど、業種によってキャリアに関する課題が異なることが明らかになった。
複業実施者と非実施者のキャリア資産を比較したところ、複業実施者のキャリア資産はすべての項目において非実施者の約1.2倍となった。複業経験が生産性資産、活力資産、変身資産のそれぞれの資産を増加させる機会になっていることがわかる。複業は新たなビジネススキルの獲得やキャリアにおけるネットワークを構築することができるため、活力資産や変身資産の増加につながっていると推測される。
詳細結果はコチラ
調査期間:2021年3月5日~2021年3月8日
調査方法:インターネット定量調査
調査対象:現在正規雇用で就業している会社員1,300名(男女20~69歳・男女)
1~499名:中小企業/500~999名:中堅企業/1,000~4,999名:大手企業/5,000名~:超大手企業
【参考URL】社員のキャリア形成を支援する最新HRテック『プロテア』全国1,300名のキャリア資産可視化を実現 複業経験者のキャリア資産は未経験者に比べ約1.2倍高いことが明らかに