アポイント先で担当者に挨拶をして、商談に入る前に行うことといえば「アイスブレイク」。アイスブレイクの鉄板ネタやテクニックで持っている人材業界の営業パーソンは約34%。その内容とは一体どのようなものなのでしょうか?
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事前の情報収拾
一番多かったのは業界や時事ネタを絡めたアイスブレイク。訪問前に日経新聞や企業HP、Yahoo!ニュースなどで情報収集をしてアポに臨んでいるようです。
そんな中で最も気合が感じられたのが、「中期経営計画や有価証券の情報などを把握し、先方の周辺情報で話を進める」(人材業界経験1年未満/男性)というもの。ここまで突っ込んでクライアントのリサーチをする人は少ないのではないでしょうか。アイスブレイクの時点で、他の営業マンと大きな差が付きそうです。
また、もしその企業が個人向けのサービスを出しているならチャンスです。「サービスを利用した感想を言う(基本褒める)」(人材業界経験3年以上/女性)というのは、相手との共通の話題で、しかも企業への関心も示せて一石二鳥。
「男性であれば女性向けの店舗にいくほうがネタになりやすい」(人材業界経験3年以上/男性)という意見もあり、自分がそのサービスのターゲット外なのであれば、それはそれで話が盛り上がりそうです。
他に「Facebookなどでこっそり担当者を調べて、その人の趣味に合わせた話を振る」(人材業界経験1年以上/女性)という人も。アイスブレイク以外にも、売れてる営業はSNSを賢く活用しています。情報収集ツールとしてのSNSは、ぜひとも営業活動に取り入れたいですね。
その場でネタを探す
事前に情報収集ができれば理想的。でも、全部の企業を入念に下調べして、話題を探すのはなかなか大変です。特に予定外に飛び込みで訪問した会社であれば、出たとこ勝負をせざるを得ません。そんな時に参考にしたいのが、その場にあるものをアイスブレイクのネタにする方法。
「組織や名前など、相手の名刺から目についたもので会話を広げる。受付や応接室にある置物や冊子、絵などについて尋ねる」(人材業界経験3年以上/女性)
「担当者自身のキャリアについて聞く」(人材業界経験3年以上/男性)
「その地域の祭りや時事ネタを振ると盛り上がります」(人材業界経験3年以上/男性)
このやり方であれば、会社のことをほとんど知らなくてもそれなりに場がほぐれそうです。ただ、意識して会社のことや担当者のミッションなどに話を持っていかないと、ただの雑談で終わり兼ねません。担当者のキャリアや名刺を糸口に、採用状況や困りごとを探りたいところです。
自前のネタを用意
人対人として距離を縮めたい時や、相手に〇〇社の営業担当として印象付けたい時は、自分や自社のことを知ってもらって興味を持ってもらうのが近道です。
「自分の失敗談の話をする」(人材業界経験1年以上/男性)
「名前が珍しいので、全国の人数や、プライベートでの苦労など話す」(人材業界経験3年以上/男性)
自分ではなく、別の営業担当者を話題に上げるという人も。特にマネジャーとしてメンバーの同行をする際は、メンバーの印象が良くなるような話ができると理想的です。
「同行者をいじり倒す」(人材業界経験3年以上/男性)
「前任の営業のおもしろい話(先方との関係性にもよる)」(人材業界経験3年以上/女性)
他に「あえてコッテコテの関西弁でしゃべる」(人材業界経験3年以上/男性)という、自分のキャラクターを生かしたアイスブレイクをしている人、「基本アイスブレイクはしないです。会話の中で笑わせていき、アイスをブレイクしていきます」(人材業界経験3年以上/男性)なんて上級者っぽい人もいました。
アイスブレイクはシチュエーションで使い分ける!
アイスブレイクといっても、そのやり方はさまざま。どんな時でも使える鉄板ネタを用意しておきつつも、注力したい企業には事前の情報収集を元に話を盛り上げる、ネタがなくて困った時は相手の名刺やキャリアの話で会話の糸口を掴むなど、シチュエーションによって使い分けられるとベストです。ここで紹介した営業のみなさまのテクニックを参考に、良い商談にするためのアイスブレイクを模索してまいりましょう!
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【アンケート調査概要】
- 調査方法:『HRog』読者へのWebアンケート
- 調査期間:2018年6月1日~15日
- 有効回答者数:73名
文/天野夏海