【HRog10周年番外編】元上司がウィルグループ代表を電撃訪問してみた!

株式会社ウィルグループ
代表取締役社長
角 裕一 氏
すみ・ゆういち/1980年千葉県生まれ。大学卒業後、2003年4月セントメディア(現ウィルオブ・ワーク)入社。2018年7月ウィルグループ執行役員に就任。2021年4月ウィルオブ・コンストラクション代表取締役社長就任。2022年6月ウィルグループ取締役を経て、2023年6月代表取締役社長に就任。趣味はトレイルランニング。

株式会社ゴーリスト
代表取締役社長
加藤 龍 氏
かとう・りょう/関西大学を中退、株式会社セントメディアへ入社。新規事業や新卒採用に携わり2005年にグループ会社代表に就任し人材紹介事業を展開。その後IT・Web領域の新規プロジェクトを統括、技術系ベンチャーの経営コンサルを経て2010年に退職。2011年、株式会社ゴーリストを創業。

実は、株式会社フロッグ(HRog運営会社)の親会社である株式会社ゴーリストの代表・加藤は、株式会社ウィルグループの代表・角氏の元上司。代表就任のお祝いも兼ねて、サプライズで取材に同行していました!

今回は番外編として、二名の対談を少しだけお届けします。

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派遣スタッフだけじゃなく社員のスキルアップも目指したい 裏側で進む組織変革

加藤「派遣スタッフの定着に課題があるとの話でした」

角氏「はい。もともと有期雇用の人材サービスなので定着は簡単ではないのですが、市場は圧倒的な人手不足で激しい人の取り合いです。今後も人材不足の流れは変わらないので、定着はもっともっと難しくなると思います。職場での人間関係や条件など辞める理由はさまざまですし、その理由を撲滅するための方法も色々とありますが、本質的にはどれだけウェルビーイングを高められるか?だと思うんです。そのためにキャリアパスの構築や教育機会の充実や報酬の向上などを構造的に見直していきます。

これはスタッフ向けの取り組みですが、そのサービスの作り手である社員たちのウェルビーイングも同じく重要です。例えば、派遣スタッフの無期雇用転換を進める中、コーディネーターが派遣スタッフ一人ひとりのキャリアに向き合うことで、スキルアップやモチベーション向上の機会を得られればと考えています」

加藤「人材を右から左に流すんじゃなくて、ちゃんと個人に向き合っていこうということですね。とはいえビジネスじゃないですか。利益も上げなきゃいけないし、スタッフ一人に8時間かけてカウンセリングできるかというと難しい。それに、御社は新卒文化の企業なので、新卒1年目がキャリアを語れるのかという問題もありますよね。その辺りの見解を聞きたいなと」

角氏「今はまだトライアル段階なんですが、コーディネーターにカウンセリングやキャリア論に関する講習を受けてもらって、ライセンスをとってもらう取り組みを始めました。スタッフ用のアプリからキャリア相談を希望すると、ライセンス取得済みのコーディネーターによるカウンセリングが受けられる仕組みです」

加藤「おー、それはいい取り組みですね。ライセンスを取得すればスキルアップできるだけじゃなく、社外から見ても分かりやすい資格を得られるということですね」

角氏「もっとたくさんの人に活用してもらえるように頑張ります。あとは、部門が縦割りなのを変えていきたいですね」

加藤「というと?」

角氏「弊社は事業部やチームへのロイヤリティが高いですし、目標に対する意識も強いです。これはとても良いことだと思っています。部門をまたいで無期雇用を進めようというコンセプトにもみんな賛同してくれています。ただ、『あなたが担当するスタッフは他の部門に異動になる可能性がありますよ』と言うと事業部やチームの目標とは逆行しますし、色々と不都合もありますから心穏やかではないですよね。

そこで子会社のウィルオブ・ワークでは、キャリアパスの構築などES(従業員満足度)向上を目指す専門の横断部門を新設しました。さっそく四半期で70人ほど無期に転換できているので、さらに実験を重ねればもっと拡大していけるのではないかと思っています」

加藤「横断部門を作って多少強引にでも推し進めると。第一歩ですね。現場のメンバーによってスタッフのキャリア支援が進められて、そこに紐づいた評価制度があって、という形が理想形かもしれませんが、実現は非常に難しくもありますから」

角氏「そうなんです。フィールドセールスやコーディネーターは一番スタッフとの関係資産を持っているわけで、いうなればバイトの店長みたいな立ち位置です。これを活かせたら強いですよね。例えば、これらの職種から全国転勤やノンキャリアという縛りを撤廃して、挑戦意欲の高い新卒を集め、育てるとか。一歩進むことでアイデアが生まれて二歩三歩と前進する力になると思っています」

加藤「なるほど。御社には戦略を実現する『ラストワンマイルやりきる力』がありますから、楽しみですね。お話いただきありがとうございました」