アルバイト求人サイトのUI/UXデザインを比較してみた!タウンワークとイーアイデムのサイトコンセプトに沿ったデザインとは?

多くの人は初めての就業でアルバイトを経験します。アルバイトは学生から高齢者まで幅広い年代の人が求人の対象となるため、誰にとっても使いやすい求人サイトであることが応募率を高めるために重要です。

さまざまな求人サイトがありますが、企業によって画面のデザインには違いがあるのでしょうか?

今回は、HRog編集部がアルバイト求人サイトを比較・分析してみました!それぞれのUIデザインを紐解き、良いユーザー体験を生む設計のポイントを解説します。

今回分析する2サービスはこちら。

タウンワーク
イーアイデム

※記事内画像は2021年12月16日に撮影

トップ画面の考察

最初に、トップ画面を見ていきます。

タウンワークとイーアイデムともに、ファーストビューではエリア検索が目立つ配置となっています(①)。アルバイト求人は膨大な数があるため、ユーザーがアルバイト探しにおいて重視することの多いエリアでまず求人を絞り込ませるようです。

イーアイデムではエリア選択の横にその日に掲載されている求人数を記載しています(②)。赤の四角で囲われており、目につきやすく選択肢の多さを感じさせます。

一方タウンワークはイーアイデムでは求人数が記載されていた場所にマスコットキャラクターを配置しています(③)。「検索したいエリアをクリック」という吹き出しを添えることで親しみやすさを出し、検索ハードルを下げられています。

トップ画面上部中央に、タウンワークは会員登録のバナーを、イーアイデムは検索窓を設置しています(④)。タウンワークは有名人を起用したテレビCMにより多くの人に認知されていることを活かして、まずは会員登録をしてから求人に応募することを推奨しているようです。イーアイデムは、ユーザーの希望に合った求人との出会いを優先し、求人検索してまずは興味を持ってもらうことを重要視しているようです。会員登録は、初回の応募フォーム入力の際に可能です。

以上のことから、タウンワークは「ブランドで集客」、イーアイデムは「求人で集客」と異なるアプローチで求職者を集めていると考えられます。

また、どちらの求人サイトもトップビューをスクロールすると、アルバイト応募に関するノウハウコンテンツが配置されています(⑤)。アルバイトの応募方法や面接の仕方など、初めてアルバイト探しをする人に安心感を与えることが期待できます。またタウンワークでは法律や社会保険などに関するコンテンツも充実しているため、求人情報の収集以外の目的での流入もありそうです。

求人検索の考察

続いて求人検索について見ていきます。

タウンワークはエリア検索をした次の画面で検索窓が出てきます(①)。イーアイデムはトップページに検索窓がありますが、エリアの選択が必須となっています(②)。トップ画面の①でも言及した通り、膨大な求人数とユーザーの志向から、まずエリアを絞り込んでから詳細の条件を設定する

トップページの各都道府県の下に記載されている内容も2サービスで異なりました。

タウンワークでは人気エリアがピックアップされており、検索数の多いエリアは1クリックでエリアに絞った検索が可能です(③)。

イーアイデムはリゾートバイトに絞った検索の導線があり、特殊な求人ニーズにも対応しています(④)。

タウンワークではトップページ中腹から人気の職種や企業が一覧になっており、ワンクリックで検索できます(⑤)。初めてアルバイト探しをする人や、やりたいことはないが働きたいという人にユーザーの検索数が多いキーワードを提示することで検索意欲を高められます。

イーアイデムはトップページ中腹から検索数の多い人気のエリアがピックアップされています。続いてトップビューと同様に各エリア、各都道府県の項目があります。エリアごとに「おいしいバイトも、稼げるバイトも! あきんどの街 関西ならではのとっておき求人♪」といったキャッチコピーを付けられており、興味関心を惹きます(⑥)。

また、タウンワークはトップページでアルバイト求人と正社員求人で検索タブの切り替えができます(⑦)。求人掲載ページが雇用形態で異なるため、ユーザーが混乱することなく求人を探すことが出来ます。

一方イーアイデムは雇用形態で絞らなければアルバイト求人や正社員求人などすべての雇用形態の求人が表示される仕組みです(⑧)。イーアイデムではトップページの「お役立ちコンテンツ」に「正社員への道」というコンテンツがあることから、アルバイトとして採用されるだけでなく正社員として採用されることへのフォローもおこなっているようです。

まとめ

今回分析したアルバイト求人サイトは、ユーザーの居住地域に特化した求人に絞って探せる仕様にすることで、ユーザーの欲しい求人情報をスムーズに提供できるようになっている点は2サービスとも同じでした。

その中で、タウンワークはアルバイト求人のみを扱い条件検索の種類を豊富に用意することで「日本最大級のアルバイト/パート求人サイト」を体現していました。一方でイーアイデムは、検索時のエリア選択を必須し、各地域にキャッチコピーを付けて検索意欲を高めていることから「『あなたの街』のお仕事が探せる求人サイト」を実現していました。

アルバイト求人は全国で膨大な数があるため、ユーザーの希望に合った求人をスムーズに提供できるUI/UXを意識することが大切です。

社内にUI/UXやデザインの知見がない場合は、外部の専門家に相談することも有効です。

フロッグのグループ会社・HumAIn社では、Webページやアプリケーションの設計・開発を行っています。デザインのご相談も可能ですので、お気軽にご相談ください。