【1位はR言語の474万円!】2020年版プログラミング言語別給与ランキング

こんにちは、HRog編集部の鈴木です。移り変わりの激しいITの世界。今年も「プログラミング言語」にフォーカスした給与ランキング・2020年版を発表します。主要11メディアに掲載のある求人をピックアップし、HRog編集部で独自に分析をかけました。新たな言語の登場はあるのか? はたまた順位の変動はあったのでしょうか? 

昨年に引き続き「R言語」が給与ランキング1位に

HRogリストのデータを元に作成

給与ランキング1位は2年連続でR言語

ランキング:1位
求人年俸平均額:474万7434円 ~ 831万1375円(下限昨対比-3万4141円)
掲載件数:1,056件(昨対比+266件)

給与ランキング第1位は2年連続でR言語でした。R言語とは統計解析に特化したプログラミング言語です。機械学習やビッグデータ解析の分野で利用され、自社で大規模なwebサービスを運営している企業やTech系の企業を中心に徐々に需要が高まりつつあります。シンプルな言語構造をしているため習得難易度は高くありませんが、使いこなすためには統計の知識が求められる言語です。

2位は引き続き人気が続くGo言語

ランキング:2位
求人年俸平均額:463万4384円 ~ 791万5711円(下限昨対比+19万6295円)
掲載件数:932件(昨対比+375件)

昨年から1つランクアップし第2位となったGo言語は、2009年にGoogleによって開発されたプログラミング言語です。高速の処理が可能で並行処理が得意、OSやハードウェアが異なる環境でも実行できる特性を持っており、バックエンド開発を中心に注目されています。求人件数のボリュームは932件とまだまだ多くはありませんが、習得が比較的容易なため今後さらに需要が高まりそうな言語です。

JavaScriptから徐々に移行が進むTypeScript

ランキング:3位
求人年俸平均額:460万5892円 ~ 787万5212円(下限昨対比+30万254円)
掲載件数:710件(昨対比+420件)

TypeScriptは2012年にマイクロソフトによって開発された、主にフロントエンドの開発をおこなう際に用いられるプログラミング言語です。JavaScriptで大規模開発する際の欠点を補うために生まれた言語とされており、2017年にGoogle社内の標準言語として承認されたことがきっかけで注目されるようになりました。学習コストが高くTypeScriptで開発できる人材が稀少なため、今回ランキングで第3位に食い込みました。

扱えるエンジニアの稀少性が高いScala

ランキング:4位
求人年俸平均額:459万8970円~ 789万8019円(下限昨対比+14万2865円)
掲載件数:562件(昨対比+145件)

2015・2016・2017年の3年連続で給与ランキング1位を勝ち取っていたScalaは今回ランキングで第4位となりました。2003年に開発されたScalaは、Javaと互換性を保ちつつより複雑なプログラムを簡単に書けることを目指した、大規模開発を得意とする言語です。2009年にはTwitterがバックエンドの開発言語をRubyからScalaに移行し話題となりました。まだまだ求人数は少ないものの、学習コストが高く扱えるエンジニアが少ないため給与の高止まりは続きそうです。

5位はAndroidの標準開発言語のKotlin

ランキング:5位
求人年俸平均額:4,521,563円~ 754万9194円(下限昨対比+14万1856円)
掲載件数:918件(昨対比+515件)

ランキング5位となったKotlinは、4位のScalaと同じくJavaとの互換性を持つプログラミング言語です。2011年に開発され、2017年にAndroidのサポート言語に選ばれてから、Androidアプリを提供する企業を中心にモバイルエンジニア・アプリエンジニアの募集でよく見られる言語となっています。Scalaと比較してKotlinは学びやすく、Javaとの相互運用性もあることから、今後アプリだけでなくサーバーサイドの開発でもKotlinの需要が加速しそうです。

6位以降を含むランキング詳細は下記の通りとなっています。

1位~10位(HRogリストのデータを元に作成)
11位~20位(HRogリストのデータを元に作成)

2000年以降に登場した言語は給与が高くなる傾向に

HRogリストのデータを元に作成

プログラミング語別の求人件数と給与をマッピングしてみると「給与が高くなればなるほど求人件数は少なく、求人件数は増えると徐々に給与は下がっていく」という傾向があることが分かります。

その中でも求人件数は少ないが給与は高い「稀少高給言語ゾーン」に着目してみると、1993年に開発されたR言語以外の言語は2000年以降に開発されており、歴史が浅く実務経験のあるエンジニアが少なくなりがちな言語のため給与が上がりやすいと考えられます。

それではそのような「稀少高給言語ゾーン」のエンジニア採用を成功させるにはどうしたらよいのでしょうか?

稀少高給言語は「言語ポテンシャル採用」を視野に

「稀少高給言語ゾーン」に含まれる言語は、海外のIT企業やto C向けの大手webサービスを運営する企業を中心に徐々に使われるようになりつつあるものの、まだまだ日本では開発言語として採用する企業は少ないため、実務経験のあるエンジニアも少ないのが現状です。

なので「稀少高給言語ゾーン」の言語で開発できる人を採用したいというニーズがある場合には、もうすでに開発経験のあるエンジニアを転職市場で探すのではなく、未経験の言語でも抵抗なくキャッチアップできるポテンシャルのあるエンジニアを採用することを提案するのがよいでしょう。

それではそのようなエンジニアを採用する際、どういったポイントを抑えればよいのでしょうか?

キャッチアップのスピード

同じ未経験の言語でも、習得するスピードはエンジニアによって差があります。「最近新しい言語を習得したときのことについて教えてください」など、その人の習得スピードや新しい言語を学ぶことに対する姿勢を確認できるような質問をしてみるとよいでしょう。

今まで学んだ言語との相性

「Javaの実務経験がある人はKotlinの習得も早い傾向にある」「静的型付言語をもうすでに習得している人は他の静的型付言語にも比較的すぐ慣れる」など、言語の習得難易度はもうすでに学んでいる言語によって変わります。その人の習得している言語と習得度合いの深さを確認し、言語習得のポテンシャルを確認するとよいでしょう。

興味のある技術領域

「AI/機械学習にチャレンジしたい」「システム開発に携わりたい」「アプリを開発したい」…など、その人の興味のある技術領域と自社サービスの領域がマッチしているかどうかを確認しましょう。

2020年のエンジニア求人市場はどうなる?

ITRが調査した「国内IT投資動向調査報告書2020」によると、国内企業のIT予算は引き続き増加傾向にあるものの、徐々にその勢いは翳りを見せつつあります。

技術領域ごとに見てみると、IoTや自動制御運転の実現を下支えし、また新たなサービスを生み出すインフラになるという期待感から幅広い業界で「5G(第五世代移動通信システム)」が注目されています。

5Gが普及すると膨大なデータを高速でやり取りすることが可能になるため、大量のデータを扱う「IoT」「AI/機械学習」の領域がさらに盛り上がりそうです。「IoT」「AI/機械学習」領域でよく利用される「Python」「R言語」の求人数に今後も注目です。

また5Gの普及により、これから開発されるサービスには大量のデータやリクエストを同時かつ高速処理が求められるようになることが予想さります。それに伴い並行処理が得意な「Go言語」なども今後求人が増えるのではないでしょうか。

HRog編集部は今後もエンジニア求人市場の動向を追いたいと思います。

調査概要

対象媒体:doda、Find Job、Green、type、エン転職、バイトルNEXT、マイナビ転職、マイナビ転職エージェントサーチ、リクナビNEXT、リクルートエージェント、転職ナビ(順不同)
調査日:2018年12月3日、2019年12月2日
調査方法:以下の20言語(ActionScript,C#,C++,COBOL,C言語,Go言語,Java,JavaScript,Kotlin,Objective-C,Perl,PHP,Python,Ruby,R言語,Scala,Swift,TypeScript,VisualBasic,アセンブラ)を対象に、原稿の仕事内容、応募条件の項目内に各プログラミング言語の表記が含まれる求人データを集計、分析
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