3月14日のホワイトデーに開催された、一般財団法人 日本次世代企業普及機構主催の「第2回ホワイト企業アワード表彰式&特別セミナー」。
働き方改革に取り組む企業の表彰や取り組みのプレゼンテーション、特別講演やパネルディスカッションなど盛りだくさんのイベントの様子をお伝えします!
目次
ホワイト企業アワードとは?
次世代に残すべき素晴らしい企業を一般財団法人日本次世代企業普及機構が認定・表彰するもので、第2回となる本アワードでは、「労働時間削減部門」、「ホワイト制度部門」、「女性活躍部門」、「ダイバーシティ部門」、「イクメン支援部門」の5部門から選定。
受賞企業
エントリー企業が昨年の142社から272社と大幅に増えた今回、東日本8社、西日本5社が受賞しました。
各賞について
- 労働時間削減部門大賞
・・・長時間労働是正に向けた取り組み、成果を評する部門賞 - ホワイト制度部門大賞
・・・効果的・いろんな会社で導入できそう・良いアイデアの制度を評する部門賞 - 女性活躍部門大賞
・・・女性活躍推進法も踏まえ女性の活躍度を評する部門賞 - イクメン支援部門大賞
・・・男性育休取得率を踏まえた男性社員の子育て支援参加度を評する部門賞 - ダイバーシティ部門大賞
・・・外国人・シニア・障がい者雇用等に関する多様性促進を評する部門賞
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受賞企業公演
男性育児休業取得の環境づくりに必要なのは会社の本気度と仕組み – 株式会社アートネイチャー –
働き方改善、女性活躍推進の一環としてスタートした男性育児休業取得の推進。取得率0%からのスタートで現在では半数近く取得される月もあるそうです。
取り組み事例
- 周知
- 社内報に実際に取得した人やその上長のインタビューを掲載。
- 制度
- 子供の出生の申請は生まれる数ヶ月前。
- 育休を取得しない場合には上長から理由を提出してもらう。
- 評価制度
- 成果報酬ではなく、考えや行動、能力にもスポットが当たるものにする。
脱ブラック企業の施作 – 株式会社フォーラス&カンパニー –
成果主義や離職率の高さからブラックというイメージによって、就活生からは不人気業界となってしまっているという不動産業界。
そのような状態から脱却するために大幅な働き方改革を実行し、成果が着実に出てきているようです。
取り組み事例
- 働き方改革
- 業務の精査と効率化を実施し、より生産性の高い仕事に注力できるようにする。
- 残業時間を数値化し管理することで時間意識を持ってもらう。
- 個人ではなくチームで動く
- 評価制度
- 成果報酬ではなく、考えや行動、能力にもスポットが当たるものにする。
- 今後の取り組み
- 1時間単位の有給取得を可能にする。
- 社員のキャリアアップにつながるように人事異動を公募制に。
- IT戦略室を設立し、業務改善へ。
特別公演
テーマ
「中堅中小企業で働き方改革が進まない本当の理由〜経営戦略としてのホワイト化と実行計画策定方法〜」
講師
船井総合研究所上席コンサルタント 川原氏
少子化に伴い労働人口がどんどん減っていく中で、企業存続には生産性をあげることが重要になってきます。
単純なムダ・ムラ・ムリの削減だけでは劇的な生産性の向上には繋がらないので、業績アップのビジネスモデル再設計、つまりは仕事のやり方や進め方を反省し、新たな方法に変えることが必要になるそうです。
ビジネスモデルの再設計に必要な5つのステップ
5つのステップを実行するために大事なこと
現実を直視することで組織として合意形成できるようになるので、時間をかけて分析することが必要になります。取り組む際には本腰を入れて最低2日は時間をかけて洗い出しをすることで、問題点が見えてきます。
パネルディスカッション –
テーマ
「働き方改革、具体的な取り組みの一歩目を考える」
登壇者
株式会社ワーク・ライフバランス 代表取締役社長 小室氏
株式会社ラクーン 社長室長 督永氏(女性活躍部門大賞受賞)
株式会社AOKI 人事部次長 佐々木氏(ダイバーシティ部門大賞受賞)
最後のパネルディスカッションでは受賞企業と一般財団法人 日本次世代企業普及機構 評議委員の小室氏とのパネルディスカッション。各社の取り組みの紹介をしつつ質疑応答も含め意見の交換が行われました。
働き方改革を経営戦略としてやるからには他社と差をつけていく必要があり、さらには採用力にもつながります。
生産性が一番高いチームは精神的安全性が高いチームという研究もあります。精神的安全性を保つためには関係の質の向上や長く働ける安心感が必要です。
労働時間削減することで、生産性が向上し、それが業績にもつながり、さらには企業内出生率が上がるという好循環を生み出すそうです。
労働時間削減すると業績、企業内出生率が上がる仕組み
今回の公演は全て撮影OKということで、スライドを撮影したり、メモを取ったりと、熱心に聞かれている方が多く見られた会場内。来年の第3回のアワードでは今回のイベントを参考にした取り組みや、新たな取り組みも紹介されることでしょう。