【先端テクノロジー人材採用#02】これからの採用支援は未来逆算型でマーケットを知る!?「2025年有望成長市場」を公開

母集団は築けない。先端・専門テクノロジー領域の人材採用特集

AIやVR/AR、アバター、ドローン、Fintechという今話題のキーワード。最先端テクノロジーをメディアで見る機会は多くなりましたが、採用マーケットにおいてその経験者はほぼいないでしょう。母集団を作ることが難しい状況で企業はどのように採用していけばいいのでしょうか。本特集では、先端・専門領域の採用にフォーカスし、実情を掘り下げていきます。

未来のビジネスマーケットを知ることで、これから先に必要となる人材をキャッチアップすることは、人材系サービスの営業にとって必要なスキルではないでしょうか。企業のニーズに応えるだけでない採用コンサルタント。本編では「未来の成長領域」について掘り下げていきます。

#01先端・専門技術職採用に特化した、300超の転職支援メディア「アスタミューゼ転職ナビ」を調べてみた。」では、300を超える専門領域特化の転職サイトをご紹介させていただきました。アスタミューゼ社はどのようにこれらの領域を見つけ、フォーカスした転職サイトを作ってきたのでしょうか。そのインタビュー過程で、人材系サービスの営業にとって営業活動に役立つ要素がたくさん見つかりました。

いきなり、気になる。2025年有望成長領域とは。

まずは、アスタミューゼ社が独自に定義している、12の成長領域と181の成長市場をみてみましょう。

12の成長領域【アスタミューゼ社による定義】

  1. 資源・空間・製品領域
  2. エネルギー領域
  3. 医療・健康領域
  4. モビリティ領域
  5. 航空宇宙・海洋開発領域
  6. 食料・水・土壌・資源領域
  7. 農業・食品工業領域
  8. 都市・空間・材料領域
  9. ネット・サービス領域
  10. 情報通信領域
  11. 生活・文化の拡張領域
  12. エレクトロニクス領域

アスタミューゼ社が独自に世界中から集めたイノベーションデータ(特許/技術論文/研究テーマ/クラウドファンディング、製品情報/ベンチャー・スタートアップ、企業情報)や、国際会議やシンポジウム、展示会等の情報等を分析し、未来予測を定量的に行なった結果、成長市場を可視化したもの。一言で表すと「ビッグデータ未来予測」です。

12の成長領域に関連する181の成長市場

いま芽吹きつつある黎明期の技術シーズや、今後10年から20年のスパンで大きく開花すると期待される初動段階の技術市場に重点を置きつつ、生活文化の中に根付く技術にも光を当てた、今後特に有望と思われる事業の指針となる市場群です。

181の成長市場はコチラ >> https://astavision.com/contents/news/2395

大量のデータを分析し、未来の市場を予測し、その市場に必要な技術を知る。

この有望成長市場から、どのように採用サイトや技術者リーチへとつなげているのでしょうか?アスタミューゼ社では、市場を技術レベルで分解しているそうです。一体どういうことなのか、更に深掘りしていきます。

例えば、誰もが成長、実現を予測している「自動運転」の市場ですが、「そもそも自動運転にはどんな技術が必要なのか?」ということが分かっていないと、必要な人材も提案することすらできません。

アスタミューゼ社では、世界中から集めたデータや、特許のデータ等を分析することで、自動運転に必要な技術とはどんなものなのかを技術キーワードで分類、整理しています。それが詳細分類(下図)と言われるものです。

とにかく細かくキーワードを分類・整理していくことで、この市場がどのような「用途・目的」と「要素技術」で構成されているのかが明らかになっていくそうです。アスタミューゼ社には、これらデータを分析する専門チームが存在するそう。(…すごい。)

ここまで分類すると必要な技術(スキル)を持ったエンジニアが明確になります。そんなエンジニアが訪れる転職サイトが「電気制御/機械制御転職ナビ」「センサー開発転職ナビ」「交通事故防止システム転職ナビ」「運転支援/自動運転技術転職ナビ」等々なんですね。

世はまさに専門人材の採用戦国時代へ突入。

「これからの時代はAIだ!」

どのメディアでも最近よく見かけるメッセージです。ここで質問です。AI(人工知能)と機械学習、深層学習の区別があるというのをご存知でしたでしょうか?AIが得意とする産業領域と、機械学習や深層学習が得意とする産業領域に違いがあるのはご存知ですか?

ここまでで分かることは、技術(スキル)概要だけを理解していてもいけないし、産業(市場)構造だけを理解していてもいけない時代だということです。

企業のニーズに応えるだけの営業ではなく「企業が目指す市場にはどんな技術が必要なのか?」という話ができるようになることがこれからの「採用コンサルタント」に求められるはずです。

AIが流行るのはわかる。

AIとはいったい何で、どんな市場に活用されるかを想像すること。

もちろん、人事採用担当者もその目線を持たないと、求職者と会話ができなくなるという事態も発生する時代だと感じました。

まとめ:未来は非連続の進化で構成される!

インダストリー4.0(第四次産業革命)の採用市場においては「これまでの延長線でマーケットが成り立ってはいかない」と感じました。逆に、これら非連続性の技術、市場進化を理解していれば、新しい採用市場にいち早く適合できる採用コンサルタントになることができるのではないでしょうか。

次回も引き続きアスタミューゼさんから「条件採用からの脱却。社会課題でマッチングする採用とは?」について伺いたいと思います。

(HRog編集部)