【新卒MVP特集#07】すべては「大切な仲間」のために|揚羽・作左部力氏

株式会社揚羽
作左部 力 氏
さくさべ・ちから/東京都出身。日本大学経済学部卒業。学生時代は「東京六大学ストリートダンス連盟」代表を務め、ダンスに励むとともに学生ダンサーの社会的地位向上のために活動。2018年4月に揚羽に入社、現在は営業プロデューサー(※)として新規営業からクリエイティブの制作進行までを務める。

※営業プロデューサーとは…企画営業。クライアントの新規開拓から企画の提案、紙・Web・映像含めたクリエイティブ制作進行までを担う。

人材業界の新卒MVP特集

新卒MVP。長い社会人人生でたった一度しか挑戦することができない尊い称号だ。数多くのライバルである同期を抑え、一番活躍した新卒社員のみが獲得できる新卒MVP。今回の特集では人材業界各社で活躍する新卒MVP社員にスポットをあて、活躍の秘訣を紐解いていく。

今回は株式会社揚羽で営業プロデューサーを務める作左部 力氏にインタビューを行った。「自社のメンバーや同期たちを盛り上げたいという気持ちがあったからこそ辛いことでも頑張れた」と語る作左部氏の活躍の秘訣とは何なのだろうか。

周囲のメンバー・そして会社のために

「入社後から現在まで、営業プロデューサーとしてお客さまの新規開拓から制作進行までを一気通貫で行っています。また全社のメンバーが集まって毎週行う朝会やキックオフイベントなどの社内イベントの企画・運営にも自ら手を上げて参加させてもらっていました。もともと大学時代からイベントを企画・運営するのが好きだったので、手を上げればなんでもやらせてもらえる環境があったのはとてもありがたかったです」

営業プロデューサーとしてお客さまの課題解決に貢献するとともに社内行事にも積極的に取り組む姿勢が評価された作左部氏。新卒1年目は自分の業務をキャッチアップするだけで精一杯という人も多い中、作左部氏が自分の本業務と社内イベントの運営を両立して取り組むことができた背景には「仲間としてチームに貢献したい」という思いがあった。

「もともと仲間意識が強いタイプで、自分が行動することによってチームが盛り上がったり、対外的に評価されたりすることにすごく喜びを感じる人間だったりします。仲間の幸せを追及したいという人生の大きなミッションを持っていて、日頃から自分の仕事だけでなく周囲や会社全体によい影響を与えるために自分は何が出来るかを考えて仕事にあたっています」

周囲によい影響を与えたいという作左部氏の思いは、本業務の成果にも現れているという。

「弊社では新入社員がテレアポに慣れるために、同期でアポ取得件数を競う『テレアポ合戦』を行っています。テレアポ合戦をやっていた当時、テレアポに苦手意識があったのですが、同期も頑張ってテレアポしていたので『ここで成果を出して、同期で切磋琢磨する姿を社内の人に知ってもらおう』という気持ちでたくさん電話しました」

「その結果、テレアポ合戦で歴代1位に並ぶアポを獲得することができ、それをきっかけに社内でも今年の新卒は期待できそうだと話題になりました。自分の同期が注目されるきっかけを作ることができて嬉しかったです」

入社当初から業務に実直に取り組み成果を上げてきた作左部氏。しかしそんな彼にも大きな仕事を前に、壁にぶつかる瞬間があった。

「入社して半年後に、海外ロケを伴う採用動画撮影の案件を受注しました。発注いただいたのは大手不動産デベロッパーで、新卒の学生向けにお客さまの中期経営計画である『グローバル化』を体現する映像を制作することが求められていました。マレーシアでロケを行うことが決まっており、新卒1年目が制作進行を担うにはチャレンジングな案件です。しかし先輩から『やってみないか?』と打診していただき、自分自身もこの経験を通して自分がより成長できるという確信があったのでチャレンジしました」

「しかし、お客さまへ企画書を提出したところ、『これは弊社がやりたいことではない』『作左部さんが若いのでお任せするのが不安。再度制作体制を整えた上であらためて提案してほしい』というお声をいただいてしまって。企画に自信があったからこそ、当時は大きなショックを受けました」

しかし、この経験があったからこそ、顧客志向の大切さをあらためて認識することができたと作左部氏は振り返る。

「思えば一番最初に出した企画書は、演出を派手にしたり変わったギミックを取り入れた映像構成にしたり、顧客の課題解決ではなく、自分のやりたいことにフォーカスしたものでした。お客さまの意図を十分に汲み切れずに、自分本位な提案をしてしまっていました」

「そこから、試行錯誤の日々が始まりました。悔しかったこともあり、お客さまとの対話を重ねて採用課題を丁寧にヒアリングをしたり、自社のサーベイデータをもとに競合分析を重ねたり、自分にできることは全て行いました。また先輩にもアドバイスをいただきながら、企画書を練り上げていきました」

「その結果お客さまにご納得いただける提案ができ、映像の試写会のときには『本当に良いクリエイティブが出来上がりました。ありがとう!』と言っていただくことが出来ました。その言葉は、本当に嬉しかったです」

ダンサーの社会的地位の向上に取り組んだ学生時代

新卒1年目にして大きい案件にも取り組み、成長を続ける作左部氏。そんな彼はどのような学生時代を過ごしていたのだろうか。

「振り返ると、いつも『何かしらのリーダー』を務めていたような気がします。子どものときから前に出るのが得意なほうで、小・中学生時代には学級委員長や合唱コンクールの指揮者、高校時代は応援団に所属していました」

子どもの頃から周囲によい影響を与えるために行動するという軸を貫いてきた作左部氏が大学時代に熱中したのが「ストリートダンス」だった。

「友人が入部したのをきっかけに自分もダンスをはじめ、ダンスの魅力に気が付いてからどんどん夢中になっていきました。一方でストリートダンスはチャラチャラしているという世間の印象はまだ根強く、学生時代ダンスをやっていたことが就職活動であまりプラスに働かないという現状に課題も感じていました」

「そんな状況を変えるために、学生ダンサーのイメージを向上させるという目的で発足した東京六大学ストリートダンス連盟で代表を務め、他大学と合同でイベントを開催するなどの活動をおこないました」

大切にしたい価値観に気づかせてくれた会社へ

学生時代から自ら考え、主体的に行動していた作左部氏の就職活動はどのように進んだのだろうか。

「先ほども『仲間のためなら頑張れる』という話をしましたが、自分自身の大切な軸として、家族や仲間、大切な人たちに幸せになってもらいたいというものがあります。なので就活のときにはそのような周囲の人たちを幸せにする力がほしい、そのためにも『自分自身で環境やビジネスを作れるような強さを持った人間になりたい』という軸で就職活動をしていました」

強くなりたいという軸で就職活動を進め、人材業界を中心に何社か内定を勝ち取った作左部氏。しかし内定承諾面談時に『何か違うな』という思いが生まれたようだ。最終的に揚羽へ入社を決めた理由はなんだったのだろうか。

「ビジネスのシーンでは合理的な判断や論理的思考が求められるし、それが強さと見なされることも多いです。一方で、その強さは時に人を傷つけるのです。物事全てを理詰めで対処することが必ずしも正義とは思わないし、ときにはナイーブな感情に対して寄り添うことも大切なのではないかという思いがあったんです」

「そんなことを考えていたときに揚羽と出会いました。揚羽の人事はすごく寄り添ってくれて、自分の大切にしたい価値観の根幹には、相手の気持ちに立って考え寄り添う『優しさ』があることに気づきました。そして、その価値観に気づかせてくれた揚羽に最終的に入社しました」

そんな作左部氏の今後の目標はどんなものなのだろうか。

「環境づくり、コミュニティ作りをすることに興味があります。例えば、揚羽という会社で、リーダーやマネージャーになって、所属している環境を後輩にとって良いものにしていく、といったこともそのひとつかもしれません。あるいは、起業をすることかもしれない。揚羽で出来ることはすべてやってやりたいと思っています」

(HRog編集部)