【人材業界入門#05】採用・キャリアのプロになるために! 人材業界営業必読のおすすめ本5選

新人営業はこれを見よ!新卒のための人材業界入門特集

人材業界で働く新卒社員の方は、業界知識や採用ノウハウなどキャッチアップすることが多く、不安に感じている方も多いのではないでしょうか?本特集ではこの春人材系企業に勤めることになった新卒の方向けに、おさえるべき知識やノウハウをご紹介します。

今回はHRog編集部厳選の人材業界で働く人が一度は呼んでおくべき本を5冊紹介します。人材業界の歴史や実践的な採用の考え方、転職・キャリアを考えるうえで必要な視点を学べる本まで幅広くピックアップしています。採用を支援するプロフェッショナルとしてはもちろんのこと、ビジネスパーソンとしてのキャリアの作り方を考える上でも役に立つ本となっていますので、ぜひ参考にしてみてください。

1.採用100年史から読む 人材業界の未来シナリオ

一冊目に紹介する本は「採用100年史から読む 人材業界の未来シナリオ」です。

日本における採用ビジネスの概観を学べる本書は、採用・転職領域で働く人は必ず読むべき本と言えるでしょう。また人材業界で働きたい人や、新しく採用支援事業を始める人など、これから人材業界のことを学びたいという人にも絶対抑えてほしい教科書的な一冊です。

雇用や労働力調達に関する過去100年の歴史をまとめた本書を通して、日本の人材ビジネスがどのように成長してきたかを俯瞰できます。また求人広告や人材紹介など従来の採用手法だけではなく、転職口コミサイトや求人検索エンジンなど、ここ10年で発展した採用支援サービスの立ち位置も網羅的におさえることができます。さらに、これまでの変遷を踏まえた上で「今後、採用マーケットにどんな変化が起こるのか」という未来予測、人材業界に対する提言もおこなっており、読み応えがある一冊となっています。

著者は「リクナビNEXT」の元編集長で現在はルーセントドアーズ代表を務める黒田真行さんと、同じくリクルートエイブリックでゼネラルマネージャーやエグゼクティブコンサルタントの経験がある佐藤雄佑さん。長年人材業界で活躍されてきた2人の知識がこの本に詰まっています。

2.採用1.9 求人広告ライターだけが知っている採用の流儀

二冊目に紹介する本は「採用1.9 求人広告ライターだけが知っている採用の流儀」です。

ページ数は150ページ前後とコンパクトな本ですが、採用を成功させるための考え方や求職者に響く求人広告の書き方、正しい求人広告出稿先の選び方などがぎゅっと詰まった本となっています。

著者は求人広告ライターの関根コウさん。様々な企業の採用支援を行いながら、webメディア「響け! 求人広告ライターの本音」で採用成功メソッドや人材業界の現場のリアルについて発信しています。思わずくすっと笑ってしまうような、柔らかくユーモラスな関根さんの語り口も、本書の魅力の一つです。

「採用の最前線は大手企業でもベンチャー企業でもなく、地方の中小企業にある」と語る関根さん。限られた予算や少ない知名度の中でも確実に1人の採用を生み出すための、本質的な考え方を学べます。また巻末にはおまけとして歴史や物語の中の仕事を遊び心たっぷりに求人広告化した「Q人百景」も掲載。求人広告マニアにはたまらない一冊です。

3.キャリアロジック 誰でも年収1000万円を超えるための28のルール

三冊目に紹介する本は「キャリアロジック 誰でも年収1000万円を超えるための28のルール」です。著者は実践的な転職・キャリアコラムを発信するwebメディア「すべらない転職」を運営するアクシス株式会社代表取締役の末永雄大さんです。

「転職者の本当の成功を考えたキャリア支援」をポリシーとし、年間数百人以上のキャリア相談に乗ってきた末永さんは、本書で「転職市場のルールを知った上で、適切なキャリア戦略を描き実行していけば、誰もがキャリアを成功させることができる」と主張しています。

20代の若手ビジネスパーソン向けに書かれた本書では、転職市場のルールとキャリア戦略の構築方法、すなわち「再現性のあるキャリアの勝ちパターン」を学ぶことができます。中途採用ビジネスに携わる人、特に日々転職者と関わるキャリアコンサルタントの人にとっては、キャリア相談に役立つ内容が満載の本となっています。

また中途採用ビジネスに携わる人だけではなく、一ビジネスパーソンとして現在の自分のキャリアに不安を抱えている人にもおすすめの一冊です。

4.35歳からの後悔しない転職ノート

四冊目に紹介する本は「35歳からの後悔しない転職ノート」です。

三冊目に紹介した「キャリアロジック」は若手層向けのキャリア本でしたが、本書はタイトルの通り35歳以上のミドル層へ向けた本となっています。また自分のキャリア観を探るための様々なワークが用意されており、ワークにじっくり取り組むことで自分のキャリア観や大切にしたい価値観をより明確にできるのも本書の特徴です。

著者は一冊目で紹介した「採用100年史から読む 人材業界の未来シナリオ」でも登場したルーセントドアーズ株式会社代表の黒田真行さん。黒田さんは本著で「日本の中途採用市場では、35歳を超えると転職の難易度が大きく跳ね上がる」と語っており、そのような現状を変えるために35歳以上専門の転職支援サービス「Career Release40」を運営されています。

ミドル層の転職においては、10年後、そしてその先を見据えたキャリア戦略が必要となります。自分の人生を自分でかじ取りするための戦略について深く思索できる本著は、ミドル層だけではなく、若手ビジネスパーソンにもぜひ取ってほしい一冊です。

5.これからの生き方。自分はこのままでいいのか?と問い直すときに読む本

五冊目に紹介する本は「これからの生き方。自分はこのままでいいのか?と問い直すときに読む本」です。著者は株式会社ワンキャリアの取締役を務め、「転職の思考法」「天才を殺す凡人」などキャリアに関するベストセラーを数々生み出している北野唯我さんです。

北野さんは本書で「お金は大事です。キャリアも大事です。(中略)しかし、それと同等以上に大事なのは『自分の人生をどうやって生きていくのか』、その問いと、それを考えるための題材です」と語っています。本書はキャリアに関する本でもありますが、自分がこれから自分の人生をどのように生きていくか、すなわち「これからの生き方」を考えるための本でもあります。

本書は個性豊かなキャラクターの行動を通して大切にすべきものを描く「漫画編」、自己理解を深めるための「ワーク編」、そして北野さんの本書への思いが綴られる「独白編」の3編で構成されています。漫画編で様々な価値観に触れ、ワーク編で「自分がどんな価値観を大切にしているか」を言語化できます。さらにその先に、その価値観に合わせたキャリアの作り方を学ぶことができます。

自分のキャリアや仕事、人生に迷いをかかえている、すべての人におすすめの一冊です。

正しい採用・キャリアの考え方を身に着けよう

今回は「人材業界営業必読のおすすめ本5選」と題して、採用やキャリアに関する正しい考え方を学べる本をご紹介しました。人材業界が提供している採用サービスは、企業の採用課題・経営課題を解決すると同時に、転職者の人生をも大きく左右します。よりよい採用マッチングを生み出し、企業・転職者双方を幸せにするためにも、時間のある時に読んでみて下さい。