【頑張ろう人材業界#02】コロナ禍でも採用意欲が高い企業とは? アルバイト市場編

営業マン応援企画!頑張ろう人材業界特集

新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済の停滞によって急速に冷え込んだ企業の求人ニーズ。多くの人材系企業が、この急激なマーケットの変化を前に苦境に立たされています。そんな状況の中で「人材業界の一歩先を照らすメディア」として何かできることはないか、そんな思いで本特集を企画しました。本特集の情報が、少しでも人材系企業の業績回復のヒントになればと思います。

頑張ろう人材業界特集の第一弾「コロナ禍でも採用意欲が高い企業とは? 転職市場編」は人材業界で働く読者の方から大きな反響をいただきました。第二弾のアルバイト市場編では、コロナショックの前後で企業のアルバイト求人出稿状況がどのように変化したのか調査します。

記事を最後までお読みいただいた方には、本調査で使用した4月の求人掲載件数TOP100企業リストをプレゼントしております。ぜひご一読ください。

※2020年12月10日追記:4月の求人掲載件数TOP100企業リストプレゼント企画は現在終了しております。 ご了承ください。

求人媒体掲載件数TOP100社の動きは?

まずはコロナ禍でも採用意欲が高い企業を見ていく前に、コロナショック前に大量出稿していた企業がコロナの影響でどのように出稿状況を変化させたか見ていきます。

データを分析する前に、今回の調査方法を説明します。

調査方法①:2020年1月第一週時点での出稿件数TOP100社をピックアップ

コロナショックが起きる前である2020年1月第一週時点で、求人媒体に大量掲載していた企業TOP100社をピックアップします。

HRogリストのデータを元に作成

今回調査対象になるのは1月第一週時点で3,149件以上の求人を掲載していた100社です。具体的には以下の企業が1月の掲載件数上位を占めていました。

HRogリストのデータを元に作成

調査方法②:TOP100社についてコロナ後の出稿件数の変化を調査

ピックアップした100社に対して、コロナの影響が現れはじめた4月最終週の求人媒体利用状況を比較。各社の出稿件数の変化を調査しました。

コロナショック後、80%の企業が出稿を減らす

HRogリストのデータを元に作成
1月掲載件数TOP100社の4月の掲載状況

集計対象日  :2020年4月27日
集計対象媒体 :イーアイデム、タウンワーク、バイトル、フロムエー、マイナビバイト(五十音順)
集計対象企業 :2020年1月6日時点での出稿件数上位100社
集計方法   :1月第一月曜日と4月最終月曜日時点の各企業の出稿状況を集計、差を比較

コロナショック後の4月末時点で出稿件数を減らした企業は80社。80%の企業が求人媒体への出稿を抑制していることが分かりました。また1月の掲載件数TOP100社のうち、求人掲載件数が10件以下となった企業は6社ありました。コロナショック以前には3,000件以上出稿していた企業の中にも、コロナショック後は採用をほぼストップせざるを得ないところがあるようです。

一方、1月と比較して出稿件数を増やしている企業は20社。20%の企業はこの状況下でもさらに採用を強化している結果になりました。

それでは1月と4月で比較したとき、掲載件数TOP100社の求人掲載件数はどのように変化しているのでしょうか?

1社あたりの平均出稿件数は2,000件以上減少

HRogリストのデータを元に作成
1月→4月の掲載件数TOP100社の出稿状況の変化

集計対象日  :2020年1月6日、2020年4月27日
集計対象媒体 :イーアイデム、タウンワーク、バイトル、フロムエー、マイナビバイト(五十音順)
集計対象企業 :各集計時点での出稿件数上位100社(ユニーク社数133社)

次に、コロナショックの前後にあたる1月と4月で出稿件数TOP100社を比較。企業の入れ替わりと1社あたりの平均掲載件数を調査しました。

コロナショックの前と後でのTOP100社の移り変わりを見ると、約3分の1にあたる33社が入れ替わっていることが分かりました。

また1月の1社あたり平均出稿件数が8,984件だったのに対し、4月は6,363件と2,000件以上のマイナス。かつて大量出稿していた企業も、コロナの影響を受け出稿の一部取りやめをおこなっているようです。

では具体的に、どの職種の求人がコロナショックのあおりを受けているのでしょうか?

教育・語学系職種はコロナショック後も求人件数を維持

HRogリストのデータを元に作成
4月の職種別求人数

集計対象日  :2020年4月27日
集計対象媒体 :イーアイデム、タウンワーク、バイトル、フロムエー、マイナビバイト(五十音順)
集計対象   :全件数
その他集計条件:媒体記載の職種カテゴリーではなく、HRogリスト独自のキーワードマッピングに基づいた職種カテゴリーで求人案件を分類・集計

職種別に見てみると、「教育・語学系」(+19.3%)職種がコロナショック後にもかかわらず出稿件数を増やしていることが分かりました。一般的に「教育・語学系」職種は大学生の卒業・入学シーズンである3月~4月に求人出稿が増える傾向にありますが、昨対比を見てみると102.2%と昨年と比較しても同水準の求人ニーズを維持しているようです。

一方で不要不急の外出自粛要請の影響を真正面から受けたためか「イベント・キャンペーン系」(-83.7%)、「アミューズメント」(-76.5%)、「アパレル系」(-65.4%)の求人は大きく減少していました。

また対面接触が必須となる職種の中でも「販売・接客」(-28.3%)、「医療・福祉系」(-10.8%)などのエッセンシャルワーカーの募集求人は比較的求人件数の影響が少なくなっています。

エッセンシャルワーカーとは

医療従事者、公共交通機関の職員、スーパーやドラッグストアの店員、配達員など、生活を営む上で必要不可欠な仕事に従事している人々。

コロナ禍でも採用意欲が高い企業はどこ?

それではコロナ禍でも採用を続けている企業はどのような企業なのでしょうか? ここでは4月最終週時点で出稿件数が多かった企業を調査しました。

4月出稿件数ランキング

HRogリストのデータを元に作成
4月出稿件数ランキング

集計対象日  :2020年4月27日
集計対象媒体 : イーアイデム、タウンワーク、バイトル、フロムエー、マイナビバイト (五十音順)
集計対象   :全件数

1月→4月の出稿増加件数ランキング

HRogリストのデータを元に作成

また1月と比較して、4月に求人出稿を増やしている企業も合わせて調査しました。

1月→4月の出稿増加件数ランキング

集計対象日  :2020年4月27日
集計対象媒体 : イーアイデム、タウンワーク、バイトル、フロムエー、マイナビバイト (五十音順)
集計対象   :全件数

HRog編集長ピックアップマーケット 学習塾

HRog編集長菊池

コロナ禍でも採用をしている業界として、学習塾を運営されている企業が名を連ねています。1月と比べて4月に出稿件数を増やした企業ランキングでは、1位に栄光ゼミナールなどを運営するZ会ホールディングスの子会社、株式会社栄光がランクイン。3位には家庭教師のトライでおなじみの株式会社トライグループ、10位には東京個別指導学院と、TOP10のうち3社が学習塾を運営されている企業でした。

学習塾では毎年3~4月に大学生をターゲットとして塾講師や個別指導講師、家庭教師、チューター求人を募集するため、3~4月の求人数は一時的に盛り上がります。ただし、学習塾は学校と同様に非常事態宣言の休業要請対象になる業種でした。その点を考慮すると例年よりも求人数は減少するかと思われましたが、実際は昨対比で見てもわずかに求人数を増やしています。

学習塾を経営する関係者によると、新型コロナウイルスの影響で全国で一斉休校となる中で、子どもが学ぶ機会を確保するために、子どもを塾に通わせたいと考える親御さんが増えているようです。大手の学習塾を中心に、オンラインによる学習指導を行っているところがその受け皿になっていると考えられます。

一方、これまで対面式の授業を行っていた塾が授業料を据え置きにしてオンライン授業にシフトした場合、通わせている親は教育のレベルが下がったと不満に思い、塾の見直しをするケースもあるようです。

単純に知識をつけるための教育・動画などに置き換えが可能な教育が必要なのか、はたまた生徒のモチベーションをあげたり、教科書には載っていないことを教えたりするような密なコミュニケーションの前提とした教育が必要なのか、新型コロナウイルスを機に顧客のニーズは多様化が進んでいるのではないでしょうか。

まとめ

今回は「コロナ禍でも採用意欲が高い企業とは? アルバイト市場編」と題して、コロナショックを境に求人媒体利用企業の出稿状況がどのように変化したかを調査しました。

調査の結果、「教育・語学系」職種がコロナ禍でも求人ニーズを維持していたことが分かりました。学習塾運営企業の対応を見てみると、この状況下でもサービスの形を柔軟に変化させ、堅調に顧客獲得をしている様子がうかがえます。

5月25日には全国で緊急事態宣言が解除されました。これを受け、求人ニーズはどのように変化するのでしょうか? HRogでは引き続き企業の求人動向を追いたいと思います。