【22卒特集#06】22卒マーケットのリアル~リファラル採用支援企業 リフカム編

株式会社リフカム
執行役員 Refcome事業責任者
小田  紘生 氏
おだ・ひろき/神戸大学経営学部卒業。新卒で株式会社リクルートジョブズに入社、代理店領域の営業企画を担当。リフカムに入社後は、カスタマーサクセス担当者として、日系大手・外資系・ベンチャー企業など、幅広い企業のリファラル採用活性化支援に奔走。その後カスタマーサクセス部門の責任者を経て、現在は執行役員兼リファラル採用活性化支援事業の責任者を務める。

カオス極める2022年新卒採用、企業のサービス利用動向を徹底分析

現在、新卒採用における採用手法は大きな広がりを見せています。従来のナビサイトのみにとどまらず、ダイレクトリクルーティングやインターンシップ、SNS採用、求人検索エンジンなど、企業・学生ともに選択肢が多様化しています。本特集では新卒採用サービスを提供する各社に話を聞き、新卒マーケットの今とこれからのトレンドを紐解きます。

新卒領域でリファラル採用を成功させるためには、人事工数を減らしながら、効率よく求める成果を手に入れることが重要だ。コロナ禍で迎えた22年新卒マーケットにおいてリファラル採用のあり方はどのように変化したのだろうか。今回は「リファラル採用」を活性化させるための新卒採用サービス「Refcome」を提供する、株式会社リフカムの担当者に話を伺った。

採用活動のオンライン化により、母集団形成の方法を見直す企業が増加

新型コロナウイルスの影響により、就職活動のオンライン化が進んだ今、就活生が抱えている課題にはどのようなものがあるのだろうか。

「応募した企業の社員と直接会って話す機会がなく、『人事担当者の話す雰囲気』や『社員同士の雑談している姿』など、企業の雰囲気をみることができない学生が多い状況です。そのため、就活生からも企業のことを理解できないまま選考が進んでしまっているという声を頻繁に聞くようになりました」

就活のオンライン化により、組織やメンバーの雰囲気がなかなか見えなくなっている。しかし企業選びにおいて人間関係を重視する学生は多いため、『信頼できる人』から直接得る情報の価値が高まっているという。

「また、企業側の視点では内定辞退や採用後のミスマッチなどが起きやすくなっている一方で、自社社員の協力が得られれば、リファラル採用の効果が出やすい状況です。採用関連イベントの中止などを受け、従来と異なる母集団形成の必要性が高まったことで、ダイレクトリクルーティングやリファラル採用といった採用手法の変換に注目が集まったと感じます」

企業と学生との早期接点確保がカギとなる一方で、人事工数の増加が懸念に

コロナ禍では、新卒採用活動自体を断念せざるを得ない企業もある中、IT業界やスーパーマーケットなどでは積極的に新卒採用を継続する企業もあった。そのような中、リファラル採用サービスの提供企業ではどのような動きがあったのだろうか。

「私たちも含め、リファラル採用サービスを提供する企業などでは新卒領域の拡販を強化しました。21卒の就職活動の混乱を受け、22卒以降の就職活動は更に早期化が進むと見込まれています。従来より早い時期から学生と接点を持つことが、採用活動を有利に進めるポイントにもなってきていることから、できるだけ早い時期に企業と学生の関係構築ができる機会の確保が重要になると感じています」

一方で、新卒領域でリファラル採用を成功させるためには、「社員が後輩に紹介したくなるような魅力的な受け皿の設計(業界理解セミナーや現場で働く社員との交流会など)」や「協力的な社員を見つけ出し依頼すること」が必要だ。

「採用担当者にとっては工数が多くなるという懸念もあるので、工数を削減しながらいかに成果を得るかが現在の課題と言えるかもしれませんね」

信頼できる人脈を介したキャリア選択を通じ、企業の採用活動成功に向けて貢献

最後に、今後さらに「Refcome」を成長させていくために、どのようなことに取り組んでいくか、中長期的な視点も含めて聞いた。

「オンラインでの接点だけでは、企業理解や人材の見極めが難しいと言われている今、リファラル採用は『企業側』と『学生側』の双方に大きな価値を生み出す仕組みだと確信しています。学生と企業がメリットを得るためにも、今後リファラル採用やサービスの価値を幅広く広報し、新卒領域での活用が増えることを期待しています」

特に、「母集団の量・質に課題を抱えている」「高い内定辞退率に悩んでいる」という企業には、ぜひリファラル採用の活性化にトライしてほしいと小田氏は続ける。

「採用がオンライン化し、アクセスできる情報が爆発的に増えている今だからこそ、その情報源が信頼できるかが学生にとっても大事なことです。信頼できる人がオススメする会社であることは、学生が意思決定するうえでひとつのファクターになってくると思います。

自分の働いている会社がいいな、好きだなと思ったら、素直にそれを周りに発信し、自分にも合う会社かもしれないと思ってもらえる人を増やす。きれいごとかもしれませんが、そのような取り組みを広めていくことでマッチ精度のより高い採用を実現できたらと考えています」

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