2023年11月6日、「HRog」は10周年を迎えます。創設以来、「人材業界の一歩先を照らすメディア」として人材業界の動向を追い続けてきたHRog。この10年で人材業界にはどんな変化があったでしょうか?その歩みをHRog記事とともに振り返っていきます。
2012年~2023年 人材業界できごと年表
まずは2012年からの約10年間に日本社会や人材業界で起きた出来事を年表にしてみました。「あのサービス、こんな時期に始まったんだ!」なんて発見もあるかも?是非ご覧ください!
Web上のあらゆる求人情報にリーチできる、世界最大級の求人検索エンジン「Indeed」。運営元のIndeed社は2004年にアメリカで設立され、2009年に日本でのサービス提供を開始しました。その後、2012年に株式会社リクルートホールディングスに買収され、日本でも広く認知されることとなりました。
HRogでは「Indeed特別認定パートナー特集」を開催し、Indeedの代理店各社に戦略を伺いました。
2015年10月1日、労働者派遣法が改正されました。派遣事業はそれまで届出制の「特定労働者派遣業」と許可制の「一般労働者派遣事業」に分かれていましたが、この改正で許可制に一本化されます。また、派遣期間を原則一律上限3年とする通称「3年ルール」や、派遣労働者の雇用安定・キャリアアップ措置の実施などが盛り込まれました。
HRogでは人材派遣業界の変遷をまとめた「法改正とともに見る人材派遣業界30年史」を公開しています。あわせてお読みください。
政府は2019年4月から試行された働き方改革の一環として、「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を公開しました。その他、「モデル就業規則」の副業禁止規定も削除されています。それまでは副業と言えば主に収入増を目的としたものを指し、副業を禁止する企業も多くありましたが、以降はキャリア形成やスキル獲得の手段としても広がりつつあります。またこうした流れを受け、人材業界では副業やスポットワークに特化したサービスが登場しました。
HRogでは「副業特集」として、副業特化のサービスや人事側の見解などを取材しました。
2019年11月25日、パーソルキャリア株式会社の運営するアルバイト求人メディア「an」がサービスを終了しました。1967年の創刊以来50年以上続いた、日本で最も歴史の長いアルバイト求人情報サービスが幕を下ろすこととなり、人材業界に大きな衝撃が走りました。
HRogでは「an終了の衝撃。その後を追う」と題し、サービス終了に至った背景を分析した記事や、anに関わる人々へのインタビューを掲載しました。
2020年、新型コロナウイルス感染症が世界的に流行しました。その影響は人材業界にも及び、飲食業や宿泊業などを筆頭にあらゆる領域で求人数が激減しました。その一方で、就職活動の場ではオンライン説明会やリモート面接が一般化。コロナワクチンの大規模接種などのBPO需要が伸長するなど、新たなニーズも生まれました。
HRogでは2020年5月より、「頑張ろう人材業界」特集を掲載しました。苦境に立たされる人材業界の方々に、少しでも役立つ情報をお届けできていたら幸いです。
また2023年2月には、「コロナ禍から3年、あれから人材業界は」と題した振り返り特集も行いました。こちらもあわせてご覧ください!
2022年10月に職業安定法が改正され、求人メディアが届出制になるなど多くの変化がありました。求職活動にインターネットが広く利用されるようになり、悪質な事業者や虚偽の情報によるトラブルが増えています。こうした背景から、求職者が安心して求人サービスを利用できるように様々なルールが定められました。
HRogでは変更点のポイントやQ&Aをまとめた解説記事、「よくわかる職業安定法改正」を掲載していますので、ぜひ参考にしてくださいね。
数字で見る10年間の変化
ここまで時系列で人材業界のできごとを追ってきましたが、別の角度からも10年間の変化を見てみましょう。今回は「人材派遣事業所数」「人材紹介事業所数」「有効求人倍率」「最低賃金」の4つの推移をグラフにしてみました。
人材派遣事業所数は2015年から2019年にかけて大幅に増加しています。これは2015年の改正労働法によって「届出制」の特定労働者派遣事業が廃止となり、更新時期を迎えた事業者が順次「許可制」の労働者派遣事業者へ移行した影響です。人材紹介事業所数からは、市場が順調に拡大している様子が伺えます。
有効求人倍率はリーマンショックの起きた2009年に急激に低下しました。その後10年かけて1.62倍まで上昇しましたが、新型コロナウイルス感染症の流行により再び打撃を受けました。また、最低賃金はこの10年間で212円上昇しています。
まとめ
人材業界の10年間を振り返ってみて、いかがでしたでしょうか?
現在は過去の積み重ねでつくられています。時には過去を振り返り、先人たちが取り組んできた課題やぶつかってきた壁を知ることが、これからの人材業界をよりよくするヒントになるのではないでしょうか。HRogがその一助となれれば幸いです。
HRogではこれからも「人材業界の一歩先を照らすメディア」として、人材業界や社会の変化を見つめ、お届けしていきたいと思います!